看護師は副業できるの?
副業を認める企業が増えてるけど、看護師は副業をしてもいいのかな?
副業できるとしても何ができるんだろう?
この記事では、看護士が副業OKなのかを解説し、副業ができる場合にどんなポイントや注意点を考慮して副業を選べばいいのかご紹介します。
公務員は原則副業NGであることが多く、民間の場合は就業規則に副業禁止の項目がないか確認が必要です。まずは副業OKかをきちんと確認したうえで、看護師が副業をするならどんなものがあるかについても具体的な仕事をみていきましょう.
公務員として働く看護師は基本的に副業NG!
公務員は、基本的に法律で副業の禁止が定められています。そのため、国公立の病院などに勤める看護師は副業NGです。法律を犯して副業すると減給や停職、最悪の場合は免職になる可能性もあります。
しかし、公務員でも営利目的でない活動であれば、副業は可能です。こちらの記事を参考にしてみてください!!
民間の病院やクリニックは?
民間の場合は公務員と違い、基本的には働き方改革で副業は認められています。厚生労働省によるモデル就業規則では、副業に関して「労働者は、勤務時間外において、他の会社等などの業務に従事することができる。」と示されています。
とはいえ、副業OKなところばかりではありません。本業に支障をきたす場合や、企業秘密漏洩の危険がある場合は、副業NGになることもあります。就業規則に、副業禁止の項目がないか確認しましょう。
看護師が副業を選ぶポイントと注意点とは?
看護師が副業をおこなう場合、いくつかのポイントと注意点があります。ここでは、どんなポイントと注意点があるのか確認しておきましょう。
- 看護師のお仕事に影響が出ない仕事を選ぼう
- 看護師の資格や経験を活かせるものが最適
- スキルアップを目指した仕事選びは避けよう
- 確定申告が必要になることもある
住民税の徴収方法(税金で副業がバレる?)
住民税の徴収方法は2つあります。「特別徴収」と「普通徴収」です。
特別徴収は、病院が、職員の毎月の給与から住民税を差し引き、差し引いた住民税を各市町村へ払い込むことによって納付する方法です。
普通徴収は個人で納付する方法です。市区町村から交付された納付通知書が自宅に届きますので、ご自身で金融機関の窓口やコンビニ等で納付します(窓口は各市区町村ごとに多少異なる可能性があります)。
自分で納付するよりも楽なので、多くの場合は特別徴収を選択し、病院側が納付の処理を行っています。この時、勤務先の病院に税務署から本業の病院へ、副業も含めた所得から計算された「住民税」の額が通知されるため、副業がばれてしまう可能性があります。
他の職員と比べて住民税が多いというところからばれてしまうということです。
ポイント
看護師のお仕事に影響が出ない仕事を選ぼう
副業は、本職に影響が出ないものを選ぶのがポイントです。看護師はハードな仕事なので、体力を使う副業を選ぶと疲れてしまいます。本職にマイナスの影響が出ては、元も子もありません。1回の勤務時間の長さや働く頻度を考えて、自分に合う副業を決めましょう。
苦手な業務を避けるのも、ポイントといえます。週1~2回の勤務でも、苦手なことをするのはストレスが溜まるため、体力面だけでなく精神面にも悪影響をおよぼすでしょう。得意なことや自分にできることを活かせるかが重要です。
看護師の資格や経験を活かせるものが最適
副業で看護師の資格や経験を活かせると、費用対効果が高くなります。看護師の資格や経験がないとできない仕事は多く、需要があるからです。
たとえば看護師の資格や経験を活かして収入を見込める副業には、夜勤専従のアルバイト・パートなどがあります。1回の勤務時間が長く深夜帯に働くため、時給は高いです。ただし、夜勤専従のアルバイト・パートは、生活リズムが崩れるのがいやな人、ハードな仕事に精神的な影響を受けやすい人にはおすすめしません。
スキルアップを目指した仕事選びは避けよう
副業でスキルアップを目指すのはおすすめしません。勤務日が週1日や2日では、スキルアップが中途半端になるからです。本職でスキルアップをはかったほうが、キャリアを磨くという面から見ても効率がいいでしょう。
副業は、収入をあげるためのものと割り切ったほうがいいからです。現在の職場でスキルアップが見込めないのであれば、副業をはじめるのではなく転職を考えるのもひとつの方法といえます。
注意点
給与以外の収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要で、確定申告をしないと副業分の税金を納付していないとみなされ、罰金を科される可能性があります。副業をはじめる場合は、確定申告についてあらかじめ学んでおくことが大切です。
確定申告は毎年2月中旬から3月中旬の間におこなうことが決められていて、規定の申告書を作成しなくてはなりません。申告書の提出は、e-Tax申告・税務署へ送付・税務署に持参の3つ方法があります。
看護師が副業をするならどんなものがある?
ここでは、看護師におススメの副業として、看護師の資格を活かした副業とシフト制の看護師にあった副業を紹介します。
日勤のみなど規則正しく勤務する看護師におすすめの副業
・夜勤専従看護師
・健診(検診)
・イベント
・ツアー看護師
・訪問看護師
具体的な時給や単価、1ヶ月の収入がどれくらいなのか?仕事内容はどんなことをするのか?などを解説していきます。
夜勤専従看護師のアルバイト
日勤のみで働く看護師に1番のおススメは「夜勤専従看護師」です。週に2日休みがあれば、夜勤一回を行うという働き方でも月140,000円も稼げるからです。
なお、夜勤のみで働く夜勤専従看護師は、出勤回数が月に9~10回と少ないわりに月収40万円前後と比較的高収入であることが知られています。
アルバイトでも同様で、交代勤務で働く看護師の夜勤手当よりも1回あたりの夜勤で得られる収入が高いケースが多く見られます。
日本看護協会が行った2017年病院看護実態調査交代勤務で働く看護師の夜勤手当の平均額は次のようになっています。
夜勤専従看護師のアルバイトでは、東京都の場合、夜勤1回あたり35,000円以上とかなり高単価となっています。週1回から勤務できる職場もあるため、本業が土日休みの場合は土曜日に夜勤専従看護師のアルバイトをして日曜日には休むといった働き方もできます。
1回当たり35,000円だった場合、月4回×35,000円=140,000円です!
月4回で140,000円を稼げる副業は他にはなかなかないので、とにかくおススメです。
一方で、本業とは勤務時間帯が異なるため、体調を崩しやすくなるというデメリットもあります。稼ぎたいからといって無理をしては本業に支障が出る恐れもありますので、自分の体力と相談しながら上手に体調を管理しましょう。
健診(検診)看護師のアルバイト
健診看護師のアルバイトの時給は1,600~2,000円が相場となっています。単発や短期でも仕事が見つかりやすく、看護師であればすぐに始めやすいアルバイトです。
仕事内容は、健診センターや各企業、学校などで行われる健診(検診)のサポートを行います。
血圧測定や尿検査、心電図といった検査以外にも、乳がん検診や胃がん検診といった特定の病気の発見を目的とした検査にも携わるため、将来的に健診看護師を目指したいという方やさまざまな検査について深く知りたいという方におすすめです。
健診看護師のアルバイトは、血圧測定や尿検査、採血など、検査項目の多くは病院や診療所でも日常的に行われる業務であるため、看護師として働いている方であれば、慣れるまでにそれほど時間はかからないでしょう。
また、検査項目のなかに苦手な業務内容があったとしても、健診看護師は多くの場合、担当が決まった分業制となっています。職場によっては得意な担当を選んで入れることもあるので、勤務先に事前に確認してみましょう。さらに、病棟勤務と比べると、健診を受ける方の容体が急変することが少ないため、精神的な負担も比較的小さく、本業にも影響を与えにくいでしょう。
本業との差が少ないため、これまで副業の経験が無い看護師で少し不安を感じている方には、まずは健診(検診)のアルバイトがおススメです。
イベント看護師やツアー看護師のアルバイト
イベント看護師やツアー看護師の時給はおおむね1,800~2,100円であり、日給は16,000円ほどになることもあります。
イベント看護師とは、スポーツの大会やコンサート会場などといったイベントが行われる現場の救護室で急病の患者さんやケガをした方のケアをする看護師です。
また、ツアー看護師は修学旅行やツアー旅行などに同行し、旅行者の方の健康をサポートする看護師です。
状況によっては医療機関への引き継ぎを行うこともありますが、急を要する病気の患者さんは少ないため、安心して勤務にあたることができる仕事といえるでしょう。
また、単発や短期でも働きやすいので、都合のよい日や時間帯に勤務することも可能です。ツアー看護師の場合は看護師として旅行者の方を見守りつつ観光地を楽しむことができます。
本業で普段関わっている患者さんに年齢層や性別に偏りがあるという方には、幅広い世代への看護を体験できるという点でも、イベント看護師やツアー看護師はおススメのアルバイトです。
イベント会場ではどのようなケガや病気が起こりやすいのか知ることができるため、救急外来を考えている方にも役立つ経験となるのではないでしょうか。
ただし、これらの仕事は人気が高いため、タイミングよく求人を見つけることができない可能性があります。求人を見逃さないためにも、イベント看護師やツアー看護師のアルバイトを考えている方は看護師専門の求人サイトなどに登録し、日々情報を確認すると良いでしょう。
訪問看護師のアルバイト
訪問看護師のアルバイトは時給1,500~2,000円での求人が多く見られますが、なかには時給2,000円以上のものもあります。
短時間でも高単価なアルバイトであり、今後需要が高まることが予想される訪問看護を経験できる仕事ですので、将来的に訪問看護師を考えている方はもちろん、看護師としてのキャリア形成に悩んでいる方にとっても良い経験になるでしょう。
訪問看護師とは、利用者が生活している場所に訪問し、自宅で療養生活を送っている方に必要な看護ケアを行う看護師です。訪問看護師のアルバイトでは、医師やケアマネージャー、地域の保健師といった別の職種の方と働く機会があります。
多くの職種の方とコミュニケーションをとらなければならないため、対人関係があまり得意ではないという方にとっては気疲れしやすい仕事になるかもしれません。ただし、それぞれの職種の方から介護や福祉に関するさまざまな話を聞くことができ、これらの知識を深めることができるという点はメリットといえるでしょう。
また、利用者の方の自宅という普段とは異なる勤務状況に最初はとまどってしまう方も多いでしょう。多くの場合、訪問看護師は訪問看護ステーションに所属しますので、先輩の看護師の方に相談したりアドバイスをもらったりすることもできます。
最初は慣れるまで先輩看護師が同行してくれる訪問看護ステーションを探しましょう。同行訪問の有無は面接の際に必ず確認するようにしましょう。
夜勤もある不規則勤務の看護師におすすめの副業
夜勤もある看護師が副業で効率よく稼ぐためには、以下のポイントを意識して仕事を探しましょう。
・曜日や時間に関係なく柔軟に働ける
・平日にもニーズがある
・時間単価が高い仕事
夜勤もある看護師は日勤の看護師よりも副業にあてることができる時間はどうしても少なくなりがちです。
そこで、上記ポイントを抑えた、夜勤もある看護師におススメの副業を紹介します。
・覆面調査
・クラウドソーシング
・ストアカで講座
覆面調査
覆面調査のアルバイトでは1件につき1,000~5,000円ほど稼ぐことができます。
「自分が勤務する職場以外の病院や診療所などについて知りたい」という方や「基本は在宅で、1回あたり2~3時間程度の自宅外での勤務が可能」という方には、病院や診療所などの覆面調査(ミステリーショッパー)がおススメです。
施設やサービスの利用者としての目線と看護師としての考え方といった、2つの視点から評価できるという特徴を活かして働くことができるでしょう。
自分が勤務する職場以外の病院や診療所の様子を見ることができるので、業務効率化や患者さんに対するサービスなど、本業にも活かせるアイデアを得られるという点も魅力的です。
病院や診療所などの覆面調査では、報告書を自宅で作成することができます。しかし、実際に施設に足を運んで患者さんと同様に診察を受けたりサービス内容を確認したりする必要があるため、2~3時間程度は自宅外での仕事が発生します。
調査が実施されるのは平日の日中であることも多く、1回で済むことも少なくありません。本業のシフトに合った依頼を選べば無理なく働くことができるでしょう。
注意点としては、覆面調査をする病院に知り合いの看護師が働いているというケースです。覆面調査は調査をしていると気付かれないことも重要なポイントですので、「知り合いの看護師に会うのはちょっと…」という方は、該当する施設を避けたり自分が勤務しているエリア以外の地域での仕事を選んだりするなどといった工夫が必要です。
クラウドソーシング
クラウドソーシングとは、企業や個人が不特定多数の方にインターネットを介して仕事を外注することができるシステムのことを指しています。
「お金をかけずに完全在宅の仕事を始めたい」という方は、「クラウドワークス」「ランサーズ」といったクラウドソーシングのマッチングサイトに登録して仕事を探すことを検討してみましょう。
クラウドソーシングでは、看護師の仕事や資格・スキルに関するWeb記事のライティングや監修の仕事など豊富な種類の仕事が取り扱われています。報酬額に応じた仲介手数料を支払わなければならないサイトがほとんどですが、看護師資格を活かせる案件であれば、1文字2円といった高単価の仕事もあります。
単価が高いものを効率よくこなせば1ヶ月に50,000円以上を稼ぐことも可能です。
最初はクラウドソーシングにおける実績がないために、高単価の仕事を受注できないかもしれません。興味のある仕事に挑戦して実績を地道に積んでいくことが大切です。
また、看護師としての知識や経験を活かした仕事をするために、プロフィールに「看護師資格所持」「文章執筆が得意」といった自分のアピールポイントを記載しておくとよいでしょう。
「医療関係者限定」「看護師資格所持者限定」といった専門的な案件は比較的高収入に繋がりやすいので、積極的に応募することをおすすめします。
ストアカで講座
看護師の資格や経験を活かして「ストアカ」などの「教えたい人」と「学びたい人」を結びつけるマッチングサービスを利用して講座を開くのもおすすめです。
特にすでにブログはSNSで定期的に発信してフォロワーがいる方にはマッチします。
ストアカを利用して講座を開くと「自分が決めた1人あたりの受講費×受講者数」の収入を得ることができます。つまり1人あたり3,000円と設定した講義に10人の受講者がいれば30,000円の売上になるというわけです。SNSやブログなどで告知して受講者数を増やし、1回の講座で効率よく稼ぎましょう。
ストアカを利用した場合、売り上げの10%~20%ほどを手数料としてストアカに納めなければなりませんが、先ほどのケースでは24,000円~27,000円ほどの収入になるのでかなり効率よく稼げるといえるでしょう。
また、ストアカは受講費用の決済を代行してくれたり、複数の講座を管理してくれたりとサポートも充実しているのも嬉しいポイントです。
ストアカの場合、基本的には受講者と実際に会って教えるという形式を採用していますが、オンライン講座の開催も可能です。
助産師や保健師といった資格もあわせ持っている方や認定看護師の方、1つの診療科目に精通している方などは自分が得意な分野に関する知識やスキルを教えるといった講座を開くことができるでしょう。
本業で培ったスキルを教える講座であれば、本業により身が入り、副業で収入がアップするという好循環となります。
看護師の副業まとめ
副業は働き方改革でこれからどんどん増えてきて、看護師の業種においても決して無視できないものとなります。
副業をする上でのルールを守り、本業に差し支えない程度に楽しみましょう!
また、副業にかける時間と収入面のバランスで考えることが大事です。
そして、稼いだお金を投資に回していきましょう!!
コメント